研究内容
当研究室では、スマート社会の実現に必要なエッジコンピューティング、情報ネットワーク、スマートシステムについての研究を行っています。研究手法としては、コンピューティング、コミュニケーション、人工知能の融合を重視し、持続可能な未来社会のための情報通信インフラと高度なアプリケーションの提供を目指して研究開発を行っています。
1. エッジコンピューティング
近年、先進モバイルアプリケーションなどが急成長を遂げるにつれ、クラウドの機能をデータセンターからネットワークの端にあるエッジサーバーに分散する、IoT―エッジパラダイムへのシフトが鮮明になっています。しかしながら、既存の研究のほとんどは特定のサービスに焦点を絞ったものであり、スマートシティが求めるような、社会インフラとしての大規模エッジコンピューティング基盤技術はまだ確立できていません。当研究室では、最先端の技術を駆使し、低コストで、ダイナミックな環境下において、ヘテロジニアスな物理リソースによる大規模エッジコンピューティングにおける最適な管理制御基盤技術の実現を目指して研究を行っています。

キーワード
エッジコンピューティング, オーケストレーション, オンライン最適化
2. スマートシステム
エッジコンピューティングの基盤技術の研究開発と同時に、それを活用する多様な先進アプリケーションも研究開発する必要があります。大規模エッジコンピューティングによって可能になる先進アプリケーションこそ、スマートシティの実現に貢献できると当研究室は考えています。その一方、アプリケーションの使用状況から、エッジコンピューティングシステムへフィードバックすることで、エッジコンピューティング技術の改善、改良にもつながります。そのため、当研究室では、エッジコンピューティングを利活用する車両間データ配信システム、インダストリアルIoTシステム、再生エネルギー管理制御システムなど、スマート社会に役立てるためのさまざまなインテリジェント・アプリケーションを創造することを目指しています。

キーワード
先進アプリケーション, IoT-エッジモデル, スマート社会
3. トランスポートネットワーク
エッジクラウドとスマート端末の間に位置するトランスポートネットワークは、ユーザーに高品質なサービスを提供するために重要な役割を担っています。しかしなから、刻々と変化するモバイルネットワーク環境と物理資源の異質性により、従来の最適化手法では期待する結果を得ることができないです。これらの問題を解決するために、当研究室では、最新の機械学習技術を用いてネットワーク環境のダイナミクスを予測し、それに基づいて最適なネットワークリソース配置とデータの伝送経路を解き、スマート社会に高品質のデータ伝送サービスの提供を目指して研究開発を行っています。

キーワード
将来予測, 動的経路切り替え, マルチパスデータ転送